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「古戸ヱリカ」の正体+「『うみねこ』の悪役」の正体

ちょっと予想外に黒い次男一家話が、加筆修正で長引いてしまってるので。
息抜きがてらEP8に戻って、前回のEPでもやってみた○○の正体シリーズ(?)の考察を思いつくままにしてみようと思います。
「考察」って言っても妄想ですが。

今回のテーマは「古戸ヱリカ」と「『うみねこ』の悪役」。



【「古戸ヱリカ」の正体】
これは作中で登場するキャラクターのことを指し、実際に海難事故で溺死した(もしくは行方不明になった)少女のことではありません。
彼女もまた、確実にルールの擬人化でしょう。
つまり、「ニンゲン」更に言えば「探偵」の擬人化です。
非常にステレオタイプであり、いっそ滑稽なほどにデフォルメされた、「真実のためなら何でもします」タイプのキャラ。
やや傲慢なのも、元々の設定と思われます。
「うみねこのなく頃に」という魔女を主役に置いた物語に登場する以上、探偵である彼女は悪役以外にはなり得ない。
だって彼女は、真実が知りたい。
ともすれば、真実を猫箱に閉ざしてしまいたいベアト陣営と対立するのも当然です。
またEP8の終盤のヱリカには、「私は(縁寿のように)真実の魔女では無かった、では私は何だったのか」的ニュアンスで戦人に問いかけるシーンがあります。これに対して戦人は「探偵だろ」と答えます。
この点も、ヱリカがあくまで探偵であり作中の「魔女」の名を冠するべき要素を備えていなかった事実を示しています。

もう一つ言えるのは、ヱリカとは戦人や縁寿の別ルートの未来の姿でもあったのかもしれない。
(以下別作品のネタバレにつき一部反転)
Fateにおけるアーチャー士郎の未来の姿であるエミヤみたいな。
多分前にも書いた気がするんですけど、EP8の手品エンドの存在によってこれはほぼ確定したんじゃないかなぁ? 「真実のためなら何でもするようになった」縁寿=ヱリカ。
これがイコールで繋げるとなれば、同じく出題編においてプレイヤーだった戦人にも言える。
戦人がもし『愛』に気付かずEP5以降も頑なに魔女を否定し続けたとしたら、ベアトを理解出来ないままに『ヱリカ』になるんじゃないだろうか?
しかもこの三人、「ミステリーによるベアト殺し」を望んだある魔女と関係が深い。
そう、ベルンカステルです。
戦人については「?」かもしれませんが、当初の裏お茶会で戦人(=当時は「プレイヤー」とも取れる?)をサポートしていたのはベルン。
要は「ベルンの影響下にあり続けたニンゲン」は、いずれ探偵になるのでは?

戦人はEP5でベルン陣営を拒絶し、真実を理解してベアトを守るGMになってます。
そしてずっとベルンの後見によって上位世界に引き上げられていた「エンジェ・ベアトリーチェ」もとい縁寿はというと、幾度もベルンの駒として挽き肉になったり挽き肉になったりハンバーグになったりする。
ベルンの影響下にある限り、上位世界の彼女は必ず死にます。
唯一そんな中で生存したのは、実はEP6でフェザリーヌの巫女になった時のみ。
ヱリカ自身もベルンにずっと付いてますが、EP5、6、8と最終的には100%負けフラグ食らってます。奇跡の魔女、何気に連敗パネェ……。
一言で言っちゃえば、それはベルンがこの作品中の「敵」だから。
縁寿はその敵方にいる限り、死の運命から逃れられなかった。
それはベルンカステルのせいでは無く、「うみねこのなく頃に」という作品が幻想(ファンジターファンタジー)=魔女の存在を主張する作品であるためです。主人公を勝たせるためにはベルン=敵=ニンゲン側は敗北するしか無く、自動的にそちらに付いた縁寿にも勝ち目はなくなる。
「ヱリカ」にならないことが、(幻想屈服かはさておき)作中では勝利宣言そのものなんです。
……と捉えてみたんですが、まとまりが悪いですね;

ともかく。
戦人を嫌いまくるヱリカのEP6指輪責めや縁寿とヱリカが互いに「同族嫌悪」と言い合ってたことや、その辺りは「過去の自分」と「(ある一つの)未来の自分」って捉えてみると面白いです。
この設定で話書いてみようかなぁ、前にヱリバトではちょっと書いちゃったけど。
つまり戦人さんや縁寿さんがヱリカというか朱志香のフリフリ衣装を着ているという妄想が出来r
いや、何でもありません;





【「うみねこの『悪役』」の正体】

ヱリカの正体、からの続きで。
では、何故ベルンカステルやヱリカがしつこいくらいに悪役として描かれ続けてきたのか。
答えは簡単、プレイヤーを屈服させるためです。
この件はEP8総括でも語ってますが、「うみねこのなく頃に」は作品そのものが魔女でありファンタジーを主張する存在と私は捉えてます。それに対してプレイヤー(読者)は人間として、その幻想をぶち壊さなきゃならん訳で。
思えば手品エンドはさっぱりしてますが、何気に未来は無いのかもしれません。
探偵になると同時に殺人者にもなってしまった縁寿には、よほど上手く行かない限り刑務所か小此木陣営の報復かお抹茶タイムかしか選択肢は無くなりました。
無駄な疑惑を自ら生んだ結果、破滅します。
一方の魔法エンドには未来も希望も夢もあり、それはそれは選びたくなる物語。
けれどもこの結果を選んだら、プレイヤーは負けです。
これを踏まえて……EP8魔法エンドのお茶会にて、ベルンは「悪役も楽しかった」と言っています。この発言からは、上記の構造の一環としてベルンが機能していた事実が浮かび上がります。
図式にするとこんな感じ?

【大枠での「魔女」グループ】
「駒」→下位世界住人、戦人&縁寿(場合により「魔女」「人間」)等
「魔女幻想陣営」→ベアト、七姉妹、リーア、ロノウェ等
「人間犯人陣営」→ベルン、ヱリカ
「天界陣営」→ドラノール、ウィル等
※目的:
「人間」グループを、「うみねこ」全編を通して魔女幻想に屈服させること。
ベルンやヱリカは「人間犯人陣営」の執拗な悪役として立ち回ることで、「魔女幻想陣営」をサポート。
EP8では天界組も完全に「魔女幻想陣営」のフォローに回っている。
VS
【大枠での「人間」グループ】
「うみねこ」読者全般
※目的:
「魔女」グループの見せる感動的な展開に屈さず、魔女の存在を否定し続ける。

何が言いたかったって、「犯人は人間でしょ」を言い続けたベルン自身が魔女である時点で、「人間以外に出来るはずが無い」と言い張ったヱリカ自身が魔女(のち「探偵」ですが)である時点で、「うみねこ」の世界はそれそのものがファンタジーなんです。
ベルンとヱリカは読者をさりげなく屈服させるため、憎まれ役になっている。
もちろんこの考えによれば、中立のラムダがEP8で「魔法幻想陣営」の手助けをするのも計画通りってなります。
「魔女」グループは全員で総力を上げ、読者を屈服させにかかってる。
だってこれは、最初からそういうゲームだから。

そういえばEP8の戦人はベアトのゲーム盤を猫箱に仕舞いこむことを主張していますが、思い起こすとEP5で既にその意志はあったんですね。
何となく放心状態になって、作業中にEP5ボイスドラマを聴いてたら気付きました。
EP5裏お茶会の終盤で、
「それ(魔女幻想)を暴くことが許されているのはヱリカでなければ貴様らでもない、この俺だけだ!」
と宣言してる戦人さん。
これってつまり……他の奴ら(※読者含む)には暴かせないぜってことだったんだろう。
なら戦人には真相を知った時点で、ベアトの魔女幻想を維持し誰にも明かさない覚悟が出来たという解釈になる。当時はここまでは考えなかったなぁ!

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